SESはデメリットだけ?請負開発と比較したSESの2大メリット

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IT業界でソフトウェア開発をメインにしているエンジニアであれば、SESと請負の比較が必ず話題に上がります。私も以前は、SESは悪、請負が正義と考えていた時期があったのですが、IT業界に20年以上いると、悪い面だけではないな、と思い始めました。

今回は、請負開発と比較したSESの2大メリットを上げて解説してみましたので、ぜひ参考にしてみてください。

こんな人におすすめ

  • 受託開発メインの会社にいてSESのことを知りたい。
  • 受託開発がしんどくなってきたのでSESに興味がある。
  • SESの会社にいるけど、このままでよいのか漠然とした不安がある。

この記事の前提条件

自分の所属した会社によっては「全然当てはまらない」ということがあると思います。今回は、自社が「中小企業のSESメインの会社」という方をターゲットに書いていきます。具体的には下記のような方です。

  • SES契約でお客様の現場に入っている
  • 自社は中小規模の会社
  • 自社は比率としてSES多く、請負開発は少ない、もしくはやっていない
  • エンジニアとして4年目以上で、システム開発をメイン業務としている

また、この記事のメリットについては、今までの経験から請負開発とSESを比較したものとなります。入った案件や現場によって状況が異なりますので、ご注意ください。

SESのメリット1:受託と比べて案件を選びやすい

1つめのメリットですが「受託と比べて案件を選びやすい」です。自社で請負開発を行っている方は少し考えてみてほしいのですが、請負の案件は、決まったお客様、業界、技術、ではないでしょうか?

おまけでも少し触れようと思いますが、請負開発は納品して検収を受けないと、お金がもらえません。いかにリスクを減らして、効率よく業務を行うかを考えます。そのため、今までの経験が生きるような案件が多くなってしまうことが多いようです。

SESでは、2021年現在は、多くの現場でITエンジニアが不足しています。つまり、需要(案件)>供給(エンジニア)のため、さまざまな案件でエンジニアの募集があります。そもそもの確保が大変なのですから、多少スキルがたりないエンジニアでも現場に入るチャンスは増えます。

例えば、「PHPで開発していたのだけれど、勉強レベルのGoを使った案件に入りたい」というパターンを考えてみます。ある会社で、Goで開発する案件があり、募集をかけているとします。エンジニアの集まり具合により、募集条件が変わっていきます。

  1. エンジニアが多い :「Goの経験が〇年以上必須」
  2. エンジニアが少ない:「Web系言語の経験が〇年以上(Goの経験者優遇)」
  3. エンジニアが枯渇 :「Web系言語の経験が〇年以上」

まずは、1で募集します。思い通りに集まらない場合、2で再募集、それでも集めなければ3で再々募集をします。エンジニアの確保が大変なため、最初から2のような募集を行うこともあります。

知り合いの案件をマネージメントされている方に話を聞くと、エンジニアが集まらず苦労していました。立ち上がりの開発スピードは遅いことは目をつぶり、3のパターンでもとにかくエンジニアを抱えたい、と言っていました。

エンジニアの人数が足りてない今だからこそ、SESは自分がやりたいことによりチャレンジしやすい状況だと考えています。

SESのメリット2:受託と比べてプレッシャーが少ない

請負契約は、期限までに納品が必須となります。現場のマネージャーとしては、できるだけ余裕をもって進めたい、また、会社で考えると、余裕ができたエンジニアの時間(空いているリソース)は別の案件に回してできるだけ効率的に稼ぎたい、と考えているはずです。

納品が間に合わない・・・という状況になるとより顕著になります。「〇〇までに終わらせるんだ!」というプレッシャーがかかってきます。もちろん、増員する、納品時期をずらす、分割納品にする、などの対策を行うと思いますが、うまくいかないこともしばしばです。

SESを考えてみます。現場では、同じような状況はあると思います。いまは少なくなっていますが、私も、終電まで働き、土日も出勤、という経験をしたこともあります。

ただし、受託とは違い「自社からのプレッシャー」は少ないはずです(営業さんからの残業、土日出勤の協力要請はあるかもしれませんが・・・)。SESは「時間の提供でお金をもらう」なので、納品義務がないのです。現場の案件で納期がずれてしまっても、自社には決まったお金が入ってくるはずなので、自社からのプレッシャーは請負と比べると明らかに少なくなります。

いままでも「受託開発で体を壊してしまったのでSESの会社に転職した」という人も多くいました。話を聞くと、稼働が高く厳しい、という意見が多かったように思えます。

おまけ:経営視点でのSESのメリット

世の中にはSESをメインとした会社が数多くあります。なぜ多くあるかというと「安定して儲かる」のです。

エンジニアが現場に入っていればお金が会社に入るためキャッシュフローが安定します。つまり、請負をメインにしている会社より倒産しくいビジネスといえます。

受託では、検収を受けないといつまでもお金が入ってこないため、忙しいけど会社にお金がない、という状況になってしまうこともあります(私もこれで痛い目にあったことがあります)。

また、需要が高く高単価なため、利益が多く上げられ、エンジニアの経験がなくてもビジネスを始めやすいようです。私は7社ほど転職しましたが、エンジニア未経験の社長も多かったです。

まとめ

今回は、請負開発と比較したSESの2大メリット(+おまけ)を解説しました。

  • SESのメリット1:受託と比べて案件を選びやすい
  • SESのメリット2:受託と比べてプレッシャーが少ない

記事を参考にして、自分の置かれている状況を客観的に分析するきっかけになっていただけると嬉しいです。

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